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もう一つの無人端末?

こんにちは、無人機担当エンジニアの筑紫です。

先日、ふとノスタルジィな気分になって昔のことを考えていたところ、とある案件を担当したことを思い出しました。

今回はそのお話をさせていただこうかと思います。

10年ほど前でしょうか、思えばまだ無人機が世に出る前の事でした。

当時はレンタカー以外にとある不動産関係の案件も担当していたのですが、そちらで既存の店舗を無人化したいというお話をいただきました。

不動産の無人店舗、、、

正直、最初はイメージがわかず、頭に?マークが5つぐらい並びましたが、内容としては

  • 店内にお客様が操作できる端末(デスクトップPC)を二台設置
  • 自社のウェブサイトのみ閲覧可能とし、物件の検索および資料のプリントアウトができるようにする
  • 閲覧されたお客様の情報を管理したい(会員登録)

というシンプルなものでした。

そんなわけで、簡単な会員登録フォームを持った、自社サイトのみ閲覧可能なブラウザを作ることになりました。VBで。

既存でご利用いただいている不動産管理システムがVBとAccessを使用した環境だったので、今回も同様の対応という感じでした。

VBでブラウザ作成

簡単な仕様としては下記のような形になりました。

  • 会員登録フォームを初期表示、登録をおこなうまでブラウザの操作不可
  • 表示されるURLは自社サイトに固定、URLの直接入力は不可
  • 一定時間操作がない場合は会員登録フォームに戻る

VBでブラウザを作成するには、WebBrowserクラスを使用します。

基本的にはサンプルコードに倣って特に苦労なく作成はできましたが、頭を悩ませたのが無人端末ならではのセキュリティ面。

無人店舗とはいえ防犯カメラは設置してありますが、PCやプリンタなど周辺機器の盗難防止ワイヤーは当然設置。

LANケーブルにも、専用工具が必要な取り外し防止ロックを設置しました。

システム的にも操作を限定するため、ブラウザは常に全画面表示し最小化ボタンや閉じるボタンも非表示に。

あとは、電源を切られたりしても困るため、タスクバーの非表示やスタートボタン、Ctrl + Alt + Delete の無効化等々。。

レジストリをいじろうかとも思いましたが、怖いので結局フリーのツールを探してゴニョゴニョしちゃいました。ゴニョ。

結果、ごく限定された操作のみ受け付ける端末が出来上がりました。(おかげでメンテナンスが大変不便になりましたが。。)

そんなこんなで地味に苦労した無人店舗ですが、残念ながら数年で閉店となりました。

当時はともかく、今ならスマホで簡単に物件の検索もできますし、これも時代の流れというやつでしょうか。(遠い目)

この経験が現在の無人機開発にも繋がっている。。かもしれませんね。

それでは、また!

筑紫

執筆者

Developer

筑紫