こんにちは、PS5買ったのに初代PSばっかりやっている牧長です。
さて、請負開発での最初の難関、見積もり作業
みなさん、見積もり作業ってどんな感じでやってますか?
ある程度の作業粒度に分解した後に、各作業に対してかかる時間を想定して書きますよね。
(え?違うやり方してる?それはちょっと忘れてください)
よくやる手法
目的物に対して、WBSを作っていきます
たとえば、ToDoアプリを作って!!となった場合
〇要件定義
〇基本設計
〇詳細設計
〇実装
〇単体テスト
〇結合テスト
〇システムテスト
〇インフラ構築
〇リリース作業
ざっくりこんな作業が考えられますよね。
これをさらに分割していくと
〇要件定義
┠〇MTG3回想定
┗〇要件定義書作成
〇基本設計
┠〇UI設計
┗機能仕様作成
〇詳細設計
┠〇DB設計
┗〇関数設計
〇実装
┠〇機能A実装
┗〇機能B実装
〇単体テスト
〇結合テスト
〇システムテスト
〇インフラ構築
〇リリース作業
こんな感じで作業を細分化していきます。
さらにそれぞれの細分化した項目に対して、この項目は8時間かかるから~
という形で作業にかかる合計時間を算出し、最後の社内原価・売値をかけて金額を算出します
ぶれる工数
WBSある程度細分化して工数出したら、それなりの精度が出る
なんてのは夢物語で、かなりの確率でぶれます
・要件定義に思ったより時間かかった
・想定していたよりも実装ややこしかった
・フレームワークでバグあるやん
・あれ、半分の工数で終わっちゃった
これらが発生するなんて、見積もりが甘い!!
なんて言われそうですが、実際ありません?
私は結構あります
だから私はPERT手法
PERT手法でブレを軽減
PERT(Program Evaluation and Review Technique)はプロジェクト管理手法で利用されるモデルの一つ
プロジェクトを完遂するまでに必要なタスクを分析する手法です
PERTは、対象とするプロジェクトの完遂に必要なタスクを分析する手法であり、特に各タスク完了に必要な時間を分析し、プロジェクト全体を完了させるのに必要な最小時間を特定する。
このモデルは、ブーズ・アレン・ハミルトンが1958年、アメリカ国防総省 US Navy Special Projects Office からの委託の一環で、ポラリス潜水艦発射弾道ミサイルプロジェクトの一部として発明したものである。このプロジェクトはスプートニク・ショックへの直接的な反応の1つであった。アメリカ政府の一部の契約では、PERTを管理手法の1つとすることが義務付けられた。
PERTは主に大規模で複雑なプロジェクトの計画立案とスケジューリングを単純化するために開発された。全作業の正確な詳細と期間が不明であっても、不確実性を含んだままプロジェクトのスケジューリングが可能になっている。開始・終了指向というよりもイベント指向の技法というべきであり、コストよりも時間が主要な要因となる研究開発プロジェクトに向いている。
このプロジェクトモデルはフォーディズムと科学的管理法で確立された科学的管理の延長線上にある。PERTとほぼ同じ頃、デュポンでクリティカルパス法を考案している。
PERTの最も特徴的な図として「PERT図」がある。これは、線表を矢印で相互接続した図(アローダイアグラム)である。PERTは、非常に大規模で1度限りの紋切り型でない複雑なプロジェクトに向いている。
引用元:https://ja.wikipedia.org/wiki/Program_Evaluation_and_Review_Technique
これの考え方だけパクってきます
PERTでの各タスクでかかる工数を算出するために、3つの時間を検討します
- 楽観的時間(O)
- タスクの完了にかかる最小時間。
予想していた課題とかが思ったよりもスムーズに消化できた場合にかかるであろう時間
- タスクの完了にかかる最小時間。
- 悲観的時間(P)
- タスクの完了に必要な最大時間
プロジェクト崩壊レベルではなく、すべての作業に想定以上の時間がかかった場合にかかるであろう時間
- タスクの完了に必要な最大時間
- 最確時間(M)
- タスク完了に通常かかるであろう時間
仮定していた課題等に通常かかるであろう時間
- タスク完了に通常かかるであろう時間
これらの時間を算出した結果の「期待時間(T)」は
T = (O + 4M + P) / 6
の計算式で算出できます
とたえば機能Aを開発する場合
O = 4h
P = 12h
M = 8h
とした場合の期待時間は
T = ( 4 + 4*8 + 12 ) / 6 = 8h
となりますので、これに単価をかけた金額が出し値になるという感じです
ちなみに、この考えを取り入れた、弊社で使っている見積金額の算出シートはこんな感じになっています
まとめ
弊社ではこの計算で、ブレが軽減されました
いつも見積もりに対して工数がブレてしまう!!
という方、一度この手法を試してみてください。
これ使ってもぶれるやんけ!!
って言われても責任は負えません、ごめんなさい。